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【本紹介】内向型人間のすごい力

内向的な性格のため生きづらさを感じている人は多いのではないでしょうか。

私もその一人で、子供のころから、自分は何かおかしいのではないかと感じていましたが、本書を読んで心が晴れました。

そんな一冊をご紹介したいと思います。

 

著者はスーザン・ケイン氏。ハーバード大ロースクールを卒業後、ウォール街の弁護士を経て、ライターに転身。

本書はTEDカンファレンスで話題となり、YouTubeで1000万回再生を超え、本はベストセラー。ビルゲイツ氏もお勧めの一冊。

とても感銘を受けたので、ご紹介したいと思います。

 

 

内向型人間とは

内向型人間はなぜ生きづらいのか

内向型人間の強み

感想

 

 

 

内向型人間とは

そもそも、内向型の人とはどういった人間なのでしょうか。

内向型と聞くと、内気・暗い・無口といったネガティブなイメージがわく方が多いと思いますが、そうではありません。

内向型人間の特徴は、より慎重で弱い刺激を好み、会議の場では傍観者で居たがり、一人の時間が大好きです。

意外にも内向型人間は多く、全体の1/3から1/2もいるそうです。

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 内向型人間はなぜ生きづらいのか

現代社会は外向型人間が好まれ、理想的な姿とされています。

ビジネスでは、オープンオフィスで常にグループで仕事をします。

その中で、リーダーシップをとり、不十分な情報でも自信たっぷりに発言し決断するような、弁の立つ人が知的で仕事ができるとされます。

実際には弁が立つことと、優れた判断やアイデアを持つことの相関はないそうです。全く。

外向型が好まれる社会は、学校教育にも影響を与えています。

グループで作業し、意見をまとめて発表する授業が多くなっているそうです。

内向的で静かな子どもは、自分の実力を出しにくく、のろまで劣っているとみなされます。

このような社会環境で、内向型人間は生きづらさを感じ、自分を押し殺し、外向的に振る舞うことでストレスを抱えながら何とかやり過ごしています。

内向型人間が十分に個性を発揮できていない現状を著者は、「社会にとって損失」だとしています。

 

 

内向型人間の強み

内向型人間は、決してのろまで劣っているわけではなく、多くの強みを持っています。

特に、深い洞察や創造性に富み、それはひとりで孤独に過ごすことで発揮されます。

以下のような人物はその内向性により、ひとりで多くの時間を過ごしたことで、偉大な功績をあげています。

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著者は、伝説の投資家バークシャー・ハザウェイ会長のウォーレン・バフェットも内向型人間であり、それにより偉大な業績を挙げていると紹介しています。

1990年代後半から2000年にかけて、株式市場はIT企業ブームにより、一夜にして大金持ちになる人が多数現れ、投機的な熱狂に包まれていました。

バフェットは、この熱狂を典型的なバブルだとし、弾けると予測し警告しました。

IT企業株に手を出さなかったバフェットに対し人々は、「ウォーレンも老いた」と言い、伝説の投資家ももう過去の人だと評価しました。

しかしその後、バフェットの警告通りバブルが弾け、多くの人々が多額の損失を受け、破産や倒産、市場から撤退を余儀なくされました。

一方バフェットが率いるバークシャーは、市場平均を上回る投資リターンを残したのです。

 

人々はお金と熱狂に引き寄せられ、リスクを過小評価し自信過剰な行動を起こしましたが、バフェットは他人が何をしようが、周囲の意見に影響を受けませんでした。

バフェットは、仕事時間のほとんどをひとりで「読む」ことで過ごします。それにより、他者とは違う優れた判断ができるのです。

バフェットは「内なるスコアカード」と表現する、自分自身の判断基準を重視し、一人で決める。これは内向型人間が得意とすることです。

 

 

感想

内向型であることで、悩み自分の本性を押し殺し、生きづらさを感じている人は多いのではないでしょうか。

本書では、内向型であることで悩みを抱える人の多くの事例が紹介されています。

しかし、それ以上に内向型人間の持つ強みについても紹介されています。

内向型であることは、劣っていたり間違っていたりするのではなく、異なっているだけです。

自分の内向性を否定するのではなく、受け入れ、外向型の真似をするのではなく、自分にとって快適なひとりで過ごす時間を大切にすることで、より生きやすく、能力を発揮できるようになるのではないでしょうか。

 

私自身内向型で、チームで動く職場環境でやりづらさを感じることがあります。

もちろん、苦手分野を克服することは重要ですが、そんなときは外向型の人の力を借りることで、スムーズに、仕事をこなせるようにしています。

リーダーシップを取ったり交渉などの自分が苦手な仕事は外向型に任せ、代わりにデータ収集や解析、文書作成など内向型が得意とする部分は自分でやる。

そうすることで、仕事をやりやすくしています。

 

自分の気質と特徴を知ることで、内向型人間が自信を持てる。そんな本だと思います。