花王 暴落でもビクともしない優良銘柄
花王は言わずと知れた優良企業で、シャンプーや洗剤、化粧品などの生活必需品メーカーです。
海外ではP&Gやユニリーバ、国内ではライオンやユニ・チャームが競合です。
企業として優良なのはもちろん、投資対象としても優良で、ROEは10%台後半と国内企業にしては高くなっています。
株主還元も重視しており、配当は30期連続増配されていて、国内企業の連続増配年数ダントツ1位です。
配当性向は40%程で、まだまだ余力があります。この40%という数字は花王が目標としている数字なので、無理に増配している訳でなく、利益成長を伴った増配だということが分かります。
もちろん財務も健全で、キャッシュフローも潤沢です。
国内企業にしては珍しいくらいの、素晴らしい優良銘柄なのですが、私は保有していません。
理由は安くないから。
現在のPERは26倍程で、配当利回りは1.6%程。
この水準では買いたいと思いません。
現時点で大企業であることとP&Gやユニリーバなど海外企業が強力なので、今後長期的な収益の年2桁%成長を確信することができません。
アジアを中心に海外に積極展開しているところなのでそれ次第です。
また、連続増配は素晴らしいのですが、配当性向40%は低いことから割高感を感じてしまいます。
配当性向の大幅引き上げをしてくれれば話は別ですが。
私としては、「実を結ぶかわからない設備投資」よりも、「確実な配当」のほうが嬉しいです。
同業種のP&Gは63年連続増配なので、日本企業もそれぐらい株主還元重視が当たり前になってほしいですが。
今の株価だと、花王買うんだったらP&Gで良くない?と思ってしまいます。
安くなったら買うと決めて、何年もチェックしていたのですが、安くなりませんでした。
今回のコロナショックが始まったときに、絶好の機会になると期待していたのですが、今のところ期待に応えてはくれていません。
その株価がこちら。
市場平均が2,3割下落したというのに、花王は1割も落ちていません。
市場平均と比べてボラティリティが低く、一時的に7,200円辺りまで大幅下落しましたがすぐに値を戻し、ほとんどダメージを受けていません。
さすが生活必需品メーカー。
不況でも洗剤やシャンプーなどは売れ続けるので、あまり業績に影響は無いのでしょう。
このような銘柄は、驚くようなリターンは期待できないかもしれませんが、ほどほどのリターンなら得ることができます。
さらにリスクが低く、ポートフォリオを安定させることができるのでリスクを避けたい人なら、ある程度ならポートフォリオに組み入れてもいいかもしれません。
まだコロナショックによる相場の乱高下は続くと思うので、安く買うチャンスを待ちたいと思います。