老後のために投資したくない を別の視点で
私が投資をしていると言うと、多くの人が興味を示してくれます。
お金が嫌いな人はいないので、いろいろ聞いてくれます。話題作りにはいいコンテンツですし、投資をしているというだけで「あいつ只者ではない」と一目置かれます。
しかし、多くの人が想像する投資は「1日で5万儲かった」というような、投資というより投機です。
私は「長期投資で、ゆっくり雪だるま式に殖やしている。すぐ儲かるものではないし、時には暴落することもあるけれど、冷静に続ければ年率5%ぐらいなら誰でもできますよ。まずidecoからやってみるといいですよ。税金の分絶対得しますし。」というと、毎回一攫千金を夢見る周囲からの興味レベルが、一気に下がるのが分かります。
「じゃあいいや」という感じです。
その理由の多くは、今儲けたいのに、何十年も後のための投資は、リアリティがない。年取ってからお金いっぱいあってもしょうがない。
特にidecoの話になると、
「得なのは分かるけど、60歳まで受け取れないのは嫌だ。今遊ぶお金がほしいのに、それだと我慢しないといけない。まだ若いし。」
こうした考え方で投資をためらっている人に伝えたいのは、将来受け取るお金が殖えるということは、今使えるお金も殖える。
ということです。
年金2,000万円問題で話題になったように、現実的に考えて、今の年金制度と少子化が続く限り、資産家でない一般人は、遅かれ早かれそれなりの額を蓄える必要があります。何十年も前から分かっていたことです。
ここを受け入れたくないのか、認めたがらない人が多いようですが、まずは現実を見る必要があります。そうでなければ、一生働き続けるか、夢の中で生きるか。
仮に20年間で、2,000万円の資産を形成しようとした場合
・貯金の場合
20年間だと、20年×12月/年=240月
2,000万円÷240月=8.33万円/月
毎月8.33万円貯金する必要があります。
銀行預金の利子は、ほぼ0%なので無視しています。
・投資で年率5%複利で運用した場合
この場合は、毎月5万円の積立で
元本1,200万円 運用益855万円
合計2,055万円
となります。
つまり、将来のために投資をすれば、貯金と比べて
8.33万円-5万円=3.33万円
いま、自由に使えるお金が3.33万円殖えることになります。
しかも、上記の方法で25歳から投資を始めて45歳まで積立し、その後60歳まで放置すると、
2,055万円が、2,925万円にまで殖えます。
このように、将来のための投資が、今の自由に直結しますし、時間は長期投資の味方をしてくれるので、できるだけ早く始めた方がいいのです。