短期投資は分が悪い
コロナショックにより、世界的に株式売買の出来高が普段と比べて増加しています。
先日記事にした通り、それにより日本取引所グループは収益が増加することが予想され、株価は上昇しています。
もちろんその収益は、投資家が支払ったものであるため、売買すればするほど取引所が儲かり投資家が損をしています。
最近では、ネット証券を中心に手数料が安くなったことで、投資家がより短期投資をするようになり、売買代金が増大しているのだとか。
私の投資スタイルは、長期投資です。ほとんど売りません。
なぜかというと、過度な売買は投資家にとって損だから。
取引所が嫌いなわけではありません。
売買をすることで投資家が支払わなければならないものは、手数料だけではありません。
税金も取られます。
売却時のキャピタルゲインに対して、20.315%の税金がかかります。
つまり、手数料と税金のダブルパンチです。
手数料はかなり安くなりましたが、税金は20.315%ですから、手数料と比べても大きく、より投資家のリターンに与える影響も大きくなっています。
では、税金がどれ程リターンを押し下げるのでしょうか。以下の2つの仮定を比較して考えます。
A.100万円を20年間年率5%で運用し、その後売却
B.100万円を20年間年率5%で1年ごとに売却しながら運用する
この2つのパターンで比較します。
表の通り、40万円弱の差が生まれました。やはり税金の影響は大きいですね。
続いて、上記のパターンに、
C.100万円を20年間年率6.3%で運用し、その後売却
を加えると
だいたい、AとCが同じぐらいの金額になりました。
投資期間を短期にすることで、1.3%も高いリターンを目指さなければなりません。投資においてリターンを1.3%向上させることは、かなり難しいことです。
つまり、長期保有するという簡単なことをするだけで、より良い結果を出す可能性が高くなるのです。
よっぽどプロには負けないぐらいの自信がある人以外は、難しくて損をする短期投資は辞めて、簡単で勝率の高い長期投資をするべきですね。