【本紹介】進歩 人類の未来が明るい10の理由
とても素晴らしい本だったのでご紹介。
以前ビル・ゲイツがおすすめの本として挙げていたので、読んでみました。
ベストセラーになった、ファクトフルネスに似ていると思います。
現代を生きる人は、
今後世界で人口が増え続け、食料不足になると思っているし、
地球温暖化や海洋汚染、森林減少など取り返しがつかなくなり、
経済格差が広がり続け、貧困は無くならないし、
兵器の強力化により戦争やテロの驚異は増え続け、
不自由で不平等な時代が続き、悪化していく。
と思っています。
ニュースなどで毎日世界中の深刻な問題が報道され続けています。
最近では、新型コロナ、トランプ大統領やイギリスのEU離脱に代表される自国優先主義。中国や北朝鮮の驚異。
現代は人類史上最悪の時代なのでは、と考えてしまいます。
しかし著者は、
その考えは真逆で現代は人類史上もっとも恵まれている。
ということを、データを基に説明しています。
農業技術の向上や品種改良などにより、人口増加を補って余りあるほどの生産ができているし、
環境や衛生も向上し、平均寿命が延びて健康になったし、
貧困率は急速に減少し、多くの人がインフラを使え、スマートフォンも持っているし、
戦争や殺人など、暴力により死ぬ人は激減している。としています。
これらは
人類が豊かになり簡単に死ななくなったことで、目先の自分の利益よりも、
長期的な利益(環境・教育・他者との関係)を優先するようになったからだそうです。
そして、今後も更に豊かな人が増えることで、この傾向は続くだろう、としています。
私はこの本を読んで
頭の中の常識や先入観がひっくり返されました。
「昔は良かった」
とよく聞きますが、それは記憶が都合よく書き換えられているだけです。
そもそもそんなことは、紀元前の時代から言われ続けていることですし。
特に環境問題においては、現代の技術を否定し、「昔に戻ろう」という考え方が見られますが、
それは事実を捉えていないと思います。
もちろん、現代にもさまざまな問題が多くありますが、きっと解決できるだろうと信じることができました。
事実を知らないと正しい判断はできません。
とても読む価値のある本だと思います。